アトピー渡米治療体験記

中年になってから再発したアトピーを、2011年に渡米して治療した経験を書いてます

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アレルギー注射、二十二回目

いきなり夏の陽気!
街の人々は、タンクトップにサンダルといういでたちで歩いている。
陽射しは強いが、海からの潮風が気持ちいい。

今日は、左腕の注射跡が大きく腫れた。真っ赤になって直径5センチくらい。前回はなんともなかったのに。一体何が影響して腫れたり腫れなかったりするのか、皆目検討がつかない。ま、免疫システムがチャレンジを受けていることは確か。

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アレルギー患者はガンになりにくい?

このウワサは、もう十年以上前からアメリカ・カナダのアレルギー患者達の間で話題となってきた。
(ちなみに、患者達といっても自身が医師や看護師、薬剤師といった医療の専門家も多くいる。医療関係だから病気にならないなんてありえないし、もともと自分がアトピーや喘息で苦しんだから治りたくて医師になった、という人も多いのだ。彼らの専門家としての情報は、とても貴重である)

これについては、「単なる都市伝説では」と一蹴されることもあった。

しかし、あながちデタラメでもないという意見もある。AAIA Canadaに掲載されたDr. Susan Wasermanの記事によると、それを裏付ける研究報告がある。

彼女によれば、アレルギーとは免疫が過敏に反応した状態であり、ガンはその正反対で免疫不全である。アレルギーであることが、ガンの増殖を防ぐなんらかのカギになっている可能性はあるかもしれないという。

この記事にあげられた研究報告の一例に、アトピー性皮膚炎の既往症と6種類のガンとの関連を調べたものがある。結果は、アトピー患者は膵臓ガン、神経膠腫(脳腫瘍の一種)、小児白血病にかかるリスクが少ないことがわかった。

もちろん彼女は、結論づけるにはさらなる研究が必要であると結んでいる。

私の周囲で、アレルギー持ちでさらにガンにもかかった人は少なくない。私の母は抗生物質に対してアナフィラキシー・ショックを起こした経験もあるれっきとしたアレルギー体質だが、ガンで手術もした。私自身、典型的アトピー体質だが脳腫瘍がある。「アレルギーだとガンにならないなんて、ラッキー!」と喜ぶのは早いと思う。

このウワサの陰には、「長い間アレルギー症状で苦しんできたんだから、せめてガンにならないとかいう恩恵があってもいいのでは」という患者達の願いがあるのかもしれない。私は個人的には、もう寿命もたいして残ってないしどっちでもいいや、と思っている。

悪性ガンで長く病むことなくパッ!と死んでしまうのと、重症アレルギー/アトピーでなが〜〜〜〜〜〜〜〜〜く苦しい人生を送るのと、どっちがいいのか?これはもう、個人の好みの問題であろう。

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アレルギー注射、二十一回目

今回も前回の先生に打ってもらえたらいいのにな、と密かに期待して行ったが、主治医はすっかり回復して復帰していた。まあ仕方がない。

さて、プログレス・レポートに注射後の反応を記録するのだが、引越しで主治医が変わってからは注射の跡の腫れ方が違うので記録には毎回ちょっと悩む。私の場合フツウの反応は、パッと赤くなって丸いふくらみができる。が、注射が苦手な彼女は何度も針をブスブス刺すし、毎回「これじゃダメかしら、こういう角度かしら…」とブツブツつぶやきながらやり直しをするため、注射箇所にアザのようなあとが残るのである。剣山で腕をぶたれるかんじ、と言えばわかるだろうか。

アレルギー反応は抗ヒスタミンを続けて飲むことで引くが、アザは翌日も残り、消えるのに時間がかかる。

初めのころはその違いがわからず、全て注射の反応として記録してきた。が、この拷問のような注射を何度も経験した昨今は、アレルギー反応のみを記録することにしている。

前任地での主治医は注射がうまかったからこういうアザはできなかったし、前回打ってくれた男性医師も上手なので注射跡はキレイなままだった。

ちなみに彼女の他の受け持ち患者によると、彼女は注射だけでなく婦人科系内診もおそろしく苦手で、「地獄の拷問の方がマシ」と言える痛さだそうである。器具の使い方がよくわかってないらしい。私は、いかなる努力をしてでも婦人科専門医に紹介してもらい、婦人科系診察は専門医のもとでやってもらおうと思っている。

思い起こせば、子供の頃に入院していた東京の某大学病院の若い男性医師も、注射や採血がおそろしく下手だった。私の両腕はあっという間にアザだらけとなり、点滴は足の甲にやられたがそこもアザだらけ。看護婦さんが「これはカワイソウだわね〜」と同情してくれた。あの先生は、その後注射をうまく打てるようになったんだろうか?

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主婦湿疹

前にも書いたが、今住んでいる官舎のキッチンには皿洗い機が設置されていない。お皿は、手洗いしなければならない。

皿洗い機のない家に住むのは、実に二十年ぶりである。
しかしクリスタルのグラスや銀食器、うるし塗り食器などは皿洗い機で洗えないため、これまでもそうしたものは手洗いしてきた。手が荒れないようにうすい木綿の手袋をはめた上から、ナイプレックスの家事用手袋をはめて洗うのである。食器用洗剤も、手にやさしいもの(Seventh Generation など)を使っている。

それだけ気を使っても、渡米前は手が荒れて湿疹が手の甲から手首まで広がっていた。(「オレゴンでの治療」カテゴリーのどこかに画像が載っているはずだが、どこだったか忘れた)

渡米中に手の湿疹はすっかり良くなり、帰国後もなにごともない。
今では、調理中にちょっと包丁を洗うくらいなら手袋をはめずに素手で洗剤を使っても大丈夫だ。

hand
湿疹の跡も消えました

それでも一応、今のようにお皿類は全て手洗いしなければならない時は、手袋をして洗っている。
中に使う木綿の手袋は、一回使うごとに洗濯している。蒸れて湿り気をおび、バクテリアが繁殖すると、手が痒くなるからである。たくさん木綿の手袋を用意しておき、いつも清潔なものを使うようにしている。

ナイプレックスはアレルギーが起きにくいと言われているが、超過敏な人にはダメらしい。また、新しいうちはいいのだが古くなってくると固くなり、使いずらくなって滑ってお皿を落としそうになったりする。使い始めに手にはめたままお湯につけ、柔らかくしてから洗いものを始めるといい。

「お皿を全部手洗いしたら、また主婦湿疹が出るのでは…」と当初は心配したが、引越しから三ヶ月ほどたつ今でも手はなんともない。手は目に付く場所なので、キレイなままなのはとても嬉しい。

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10mgの壁

渡米治療から飲み始めたClaritin(これは商品名で、Loratadineが薬品の名前)は、帰国後も一日一錠(10mg)飲むように指示されている。アレルギー注射の日は、注射の一時間前にこれのRediTab(口の中で溶かすタイプ)をとるように指示されている。

これはアメリカのMerck & Coから発売されているH1受容体拮抗薬で、第二世代抗ヒスタミン剤に分類される。第一世代が眠気を催す副作用があるのに対し、第二世代は「眠気を催さない」ことが売りとなっている。またClaritinは、一日一錠で効果が持続すると言われている。

私は渡米前は、Benadryl を飲んでいた。これは第一世代なので眠くなる作用を期待して、夜痒くて眠れないときに飲んだ。が、痒みにも眠気にも効かなかった。

Claritin はアトピーの痒みに効くか?というと、実は私にはよくわからない。帰国後は渡米前のような痒みが出ないため、比較のしようがないのだ。ただ典型的なアトピー体質として、私は蚊に刺されたりするとどんどん赤く腫れ、痒くなり炎症が広がってしまうタイプである。そういう時にClaritinを飲むと、一錠(10mg)では全く効かない。アレルギー注射のあとに腫れた時も同様だ。二錠(あるいは三錠)続けて飲むと、効果を発揮する。(注射のあとの腫れが冷やしてもひかない時は、注射後にもClaritinを続けて飲めとオレゴンから指示を受けている。私が勝手に服用量を増やしているのではない。念のため)

しかし、複数錠とると眠気などの副作用が出てくる。

このことは、アメリカやカナダのアレルギー患者達のフォーラムや、私の周囲のアレルギー持ちの間では繰り返し話題になっている。手っ取り早く言うと、Claritinは決して眠くならない抗ヒスタミン剤ではない。一日10mgに押さえている限り、副作用が出にくいだけである。薬の注意書きにも、"Taking more than directed may cause drowsiness." (定められた量以上を服用すると、眠気が出ることがある)とちゃんと書いてある。

しかし、10mgでは少なすぎて効かないことがある。「眠くなるけど、二錠(20mg)飲まないとダメ」と言う患者は、多い。製薬会社が出しているデータと、実際に服用している患者の実体験との間には、差がある。ま、これはClaritinに限ったことではないが。

アレルギー患者にとって痒みやくしゃみなどの症状はつらいが、日中に眠くなる副作用はやっかいである。車を運転する人にとっては、危険ですらある。そこで、昼間に飲んでも眠くならない抗ヒスタミン剤への期待は大きい。製薬会社は「眠くなりません」といううたい文句でClaritinを売り出した以上、一錠に含まれる効能成分を増やすわけにはいかない。効果は高くなるが、副作用も出るからである。

私は複数錠を飲む必要がある時は、できるだけ夜にとることにしている。就寝前なら、眠くなる作用はかえってありがたいからだ。

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プロフィール

Author:Demy101
40代既婚女性、カナダ永住。アメリカ・カナダに住んで二十年以上。アトピーは子供の頃に日本で発症し、日本・カナダ・アメリカでそれぞれ西洋医学治療および自然治療を経験。脱ステをして自然療法で治ったことがありましたが、40代になってから再発し、もういいかげんきちんと治したいと思い、アメリカ・オレゴン州の皮膚科医マセソン先生のもとでの治療を決意しました。

免責事項
私は医師ではありません。患者としての経験をここに綴っています。お読みになった方は、各自の責任において治療をすすめてください。当ブログの御利用につき、何らかのトラブルや損失・損害等が発生した際には、私は一切責任を持たないものとします。

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